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お客さんに安全を確保する

【22//2013】

その当時、昼は起業したばかりの仕事、夜は理由あって手にいれたばかりのお店で働いていた。
2000万位の借金があったりして、生活が苦しかった。
働いても、借金減らないし、次から次に手にいれた店の借金やら酒屋なんかの掛けが発覚した。
いいことなんてなかった。

みかじめ料払わないので、嫌がらせに馬鹿な兄ちゃんが来た。
初めは下手に対応してた。
金がないので、断ると殴られた。
10以上年下に土下座した。

相談出来るとこに相談したが、嫌がらせは陰湿になるだけだった。
現在なら、いい知恵もあるが、その当時はどうしようもなかった。
お手上げだった。

ある日、嫌がらせに来た兄ちゃんを殴り、店の階段から蹴落とした。

うちの店の階段は踊り場がない。
20段位あるが下まで見事に回転しながら落ちた。
音が階段に響いた。

疲労と寝不足で回らない頭で
あ~死んだな、と思った。

何秒かして呻き声が聞こえた。
何も考えずに階段を下りはじめると、叫び声出した兄ちゃんが走って逃げて行った。

疲れてたから、仕返しだとかその日は考えることが出来なかった。
店が終わると、誰もいない店で目を閉じた。

どのくらい寝てたのか知らないが、怒声と物音で目が覚めた。
扉の向こうに何人も人がいるのが、モニター越しに見えた。

警察に電話するべきだろう。
でも、別の日に面倒な思いするだろう。

…疲れてた。
厨房から包丁取り出した。
鍵を開けて、店の中に入れた。

いきなり殴られそうになったが、包丁突きつけるとおとなしくなった。
揉めたが、全員座らせた。

金もないし、頭も下げない。
疲れたから、こういうことはもう嫌だ。
今日で終わらせる。
面子あるだろうから、好きにすればいい。
こっちも好きにする。
言いたいことは言ったから、とことんやろうや。

兄ちゃん達逃げ出した。
途中で、何人か階段から足を踏み外して、転がった。

何日かして知らないちっちゃいおっさんが営業前にやって来た。

今後は、嫌がらせはないし、関わることはない。
もし、面倒なことが起これば、馬鹿は殴ろうが警察につき出そうが文句は言わない。
迷惑を掛けたことと損害賠償として、これを納めてほしい。
ただし、これでこの件は終わり。
これ以上、揉めるようなら、面子があるから、おまえを許さない。

こっちから関わったんじゃないのにな…そう思ったけど、面倒だから言わないことにした。



それから、地域にプチバブルがあり、店の借金は思うより早くなくなった。
階段から蹴落とした兄ちゃんはパチンコ屋で働いている。
パチンコはしないが、飲み屋で会った時に言っていた。

階段から蹴落とした時に歯だとか胸骨だとか鎖骨だとか折ってたらしい。
息するだけで痛かったらしい。
興味がないので、無表情にいたら、土下座してきた。

新年会シーズンで、うちの会社で一緒に働いてくれている大勢の前だったので、難儀した。
調子にのった酔っぱらいを廊下で土下座させて説教しているだの、そういうことになってた。

現在は一応、ちゃんとした会社の経営者だし、普段は温厚な男だ。
すっかり、忘れてた。

思い出す前に気付いて、土下座しといてよかったな。


ちっちゃいおっさんは、いつの間にか見なくなった。
あっちの方に興味がないので、どうなったのか知らない。


店の階段だが、危ないので借金を返した後に踊り場を作り、緩やかに降りれるように改装した。
お客さんが転げ落ちて怪我してはいけないから。
多額の費用がかかったが、後悔はしていない。

これで誰かを蹴落としても、死ぬことはない。




ところで、この話をなぜ書いたのには理由がある。

夕方、店にちょい顔を出した後、帰る途中に階段から落ちそうになった。
でも改装したお陰で、怪我もなかった。
そこで、むかしのことを思い出したのだ。

もし、あの時、兄ちゃんを蹴落としたり、兄ちゃん達が逃げ出すときに転げ落ちなかったら、安全な階段にしなかったかもしれない。

お客さんが転倒してしまったかもしれない。

それに気がついてよかった…ということです。

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