ところで、このブログの記事を更新する前、わたしはお店にいました。
うちのお店や会社は基本的に毎月25日に給料を支払います。
25日が祝日や土日になる場合は、その前日になります。
で、昨日は夜のお店の給料の支払日でした。
以前の記事に書きましたけど、社員は銀行振り込みですが、お店のキャスト(キャバ嬢のこと)はその月の成績を説明しながら、現金を手渡します。
ところが、昨日は社員の奥さんが産気づき、バタバタしてしまいました。
そのため、あるキャストは帰宅が遅くなるので、明日(今日のこと)営業時間前に貰うと帰宅しました。
まあ、都合があるのでそれはいいのです。
そして、今日、営業開始の少し前に来たキャスト、幹部から成績を説明し手渡した給料を貰った後で、こう切り出してきました。
「私の客のおかげで店は儲かっているわけだから、私の取り分をもっと増やせ。」
面接時にどういう仕組みでキャストの給料が決まるのか説明しています。
それに納得してもらわないと働いてもらいません。
納得して働いてもらっていたはずでした。
彼女は4ヶ月前から、働いてもらっていました。
綺麗な人で太客(お金をお店にたくさん落とす。指名客。)を直ぐに何人か持ちました。
先月は売上№3、今月は№1になりました。
だから、幹部も少し甘やかしていました。
ボーイにキツイあたりをしても、我慢させていました。
ヘルプばかりのキャストの神経を逆撫でする言動があっても、なあなあで済ましていました。
店にとって、売上に貢献するキャストは無視できない存在ですから。
しかし、一線を越えてきたようです。
それで、今日は、幹部からわたしは相談を受けました。
じつはボーイからこっそりとメールがあったんで、知ってましたけどね。
わたし、幹部をしかりました。
勘違いさせるな。
お前ら、何やってんの。
№1になったのは、彼女の努力でしょう。
でも、それだけではないのは、店で働いている者なら、知っているはずです。
彼女が複数の席から指名を受けたときには、指名のないキャストがヘルプに廻ります。
指名客の気分を損ねないように、場を持たせるのです。
指名がないと売上になりません。
だから、店のシステム上はキャストがヘルプに入るメリットはほとんどないのです。
そして、キャストの成績を決定付けるのは、店側です。
どんなに綺麗で接客ができても、店側がフリーの客に接客させなければ、指名をとることは絶対にできません。
店側がこの客には、「このキャストが合う」とキャストに助言し接客させて、指名はとれるのです。
わたし、幹部に席を外させて、彼女と2人で話をしました。
幹部に対しての口の利き方も非常に悪かったため、少しキツイ言い方をしました。
「おまえの努力は認める。凄いよ。でも、おまえの力だけで店が利益を出していると勘違いしているなら、辞めて他所いけよ。そこでうちと同じくらい稼げるなら、やってみ。他所の客層知ってるだろう。おまえの指名客はおまえのお客さんではないから。うち辞めたら、絶対にこないから。」
キャスト黙り込みました。
彼女はうちに来る前も、よその店にいたので、知っています。
わたしが言ったことが嘘がひとつもないことを。
「今日から、試してみるか?新人だから、新規のお客さんやフリーのお客さんに接客させた。
それやめるから。今いる指名客だけで、今月の給料を維持できる?それから、ヘルプもつけないし、ボーイも使わせないから。おまえの客だというなら、お前が全部やれ。それから、席使うなら、その費用も出せ。お酒だすなら、酒代もだせよ。その代わり、接客するお客さんからお前がいくらもらおうが関知しないから。」
泣き始めました。
「おまえは凄い。けど、お前が稼ぐ場を提供しているのは、店側。お前の指名客のために一生懸命してくれるキャストがいるから。気持ちよくお前が接客できるように気をつかうボーイがいるから。それわからん奴は店にいらんぞ。」
号泣してしまいました(笑)。
ま、後で幹部にフォローいれるように言いましたけどね。
会社だって、ほんとは同じです。
どんなに優秀な人でも、一人だと何にもできません。
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